現場主導で進めるRPAの推進 メリットと具体的方法

2022.12.26

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RPAツール市場には、以前に比べ様々な選択肢があり、その中でも手軽に導入できるRPAツールが増えています。そのような状況の中で、全社的な大規模導入ではなく、部門単位でのスモールスタートでRPAを始める企業が増えています。本コラムでは、現場が主導してRPAの利用を推進するための方法について解説します。

現場主導でRPAを推進するメリット

RPAの推進の方法を解説する前に、まず現場主導で推進することのメリットを紹介します。

RPAツールを導入するきっかけとして、現場からの要望や意見、いわゆるボトムアップで導入が進む場合と、経営者や役員からトップダウンで導入が進む場合があります。トップダウンで導入が進んだ場合、いくつか懸念される課題があります。

1つは、担当を任された部門以外の他部門から協力が得られにくいということです。RPAの導入をうまく進めるためには、対象業務を決めたり、操作方法を学んだり、ある程度の時間を要します。トップダウンの場合には、現場では具体的な要望がないことも多々あり、「他業務で忙しい」「今は時間が取れない」といった理由で協力が得られないケースがあります。このような状況になってしまうと、せっかく導入したRPAはうまく活用されないままになってしまいます。また、実際に現場の要望や具体的な課題がない場合は、業務を洗い出し、自動化対象業務を決めるという工程で長い時間がかかることもあります。

一方で、現場からの要望で導入が進んだ場合は、すでにニーズや課題感がある状況のため、このような事態には陥りにくいのです。

現場が主導して推進をすることのメリットとして、他には、コミュニケーションコストの削減ができるという点が挙げられます。例えば、情報システム部門で導入から運用まですべて行う場合には、実際に自動化したい業務を担当している担当者とのすり合わせやエラー時の対応に多くのコミュニケーションを要します。現場で主導する場合には、すでに業務内容が分かった状態で始めることができるため、スムーズに運用まで進めることができます。

方法① 目標設定をする

ここからは、具体的に現場主導でRPAを推進するときに意識したいポイントを解説します。

RPAの活用を進めようとするときは、まず初めに目標設定をすることをおすすめします。やみくもに業務の自動化を初めてしまうと効果測定が難しくなってしまったり、活用を進めるモチベーションの低下にもつながります。

目標設定をするときに具体的に決めておきたいゴールは以下のような項目があります。

・導入目的の再確認
・導入効果
・自動化が完了する具体的な業務
・自動化シナリオ数
・シナリオ作成人数(もしくは部署数)
・展開スケジュール          等

すべて重要な項目ですが、この中でも特に大切になってくるのは「導入目的の再確認」「導入効果」です。この2つが明確になっていない状態で進めた場合、いくら作成人数が増えたり、シナリオの数が増えたとしても、導入効果が出ていないということになりかねません。
RPA導入時は、とにかく多くの業務を自動化することに意識が向きがちですが、重要なのは、当初抱えていた課題がRPAの導入によって解決されたのか、またどの程度効果があったのかということです。この2つの項目を本格的な運用を進める前に定めておくことで、それ以下の具体的な目標設定に落とし込むことができます。

また、導入効果やその他の具体的な目標については、数か月後時点の目標、1年後時点の目標、といったように細かく設定しておくことで、計画の見直しもスムーズになり、モチベーションの維持にもつながります。

方法② RPAを使える人材を増やす

目標の設定ができたら、いよいよ本格的な運用を始める段階に入ります。
この時点で意識しておくと後々良い効果があるのが、RPAを使える人材を増やしておくことです。

もちろん、自動化シナリオを増やしていくことも同時並行で行う必要がありますが、RPAを使える人材が少ないと、後々スケールしにくくなり、最終的な導入効果も限定的なものになってしまいます。部門内などの小規模からで良いので、1人でもRPAができる人材を増やしておくと、担当者の負担軽減、属人化の抑止につながります。その後、徐々に他部門への横展開にすすめていくと、さらにその効果は高まります。

RPAを使える人材を増やす具体的な方法として、RPAベンダーのトレーニングメニューや学習コンテンツを活用する方法があります。導入前の時点で、導入後にどの程度のサポートがあるか、横展開に協力してもらえる体制があるかを確認することをおすすめします。

まとめ

ここまで、現場主導でRPAを推進するメリット、その際に意識しておくポイントを解説しました。RPAをうまく活用したい、良い効果を出したいと考えられている方のお役に立てれば幸いです。

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アイコン_齊藤
ペンネーム りっぴ

EzAvaterの営業・マーケティングを担当。
出身地:神奈川県大和市
趣味:ピアノ、ゲーム
好きなゲーム:ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド、GHOST OF TSUSHIMA など

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