全グループ会社で30業務以上が自動化へ!月間400時間以上の工数削減に成功

2024.8.8

全グループ会社で30業務以上が自動化へ!月間400時間以上の工数削減に成功のサムネイル

社員各自が業務の自動化を進めていく体制の作り方

株式会社プレコフーズ 情報システム部 部長 田中 伸二様(写真中央)
株式会社プレコフーズ 情報システム部 秋山 基様(写真右)
株式会社プレコフーズ 社長室 主任 服部 愛様(写真左)

首都圏に拠点を構え食品卸売業を行う株式会社プレコフーズ様は、飲食店を中心に病院、介護施設、学校給食などへ卸、加工、自社便での配送をされています。2022年からRPAに本社主体で取り組みを始めて、現在グループ会社含めた全社へのEzAvaterを導入展開をいただいております。今回は導入プロジェクトをけん引してこられた皆様に、導入の経緯やグループ会社での活用体制、具体的な工数削減実績などを伺いました。

“誰でも自動化シナリオを作れるRPAツールを探して、EzAvaterに”

本日はよろしくお願いします。
まずは、RPAを導入する前に抱えていた課題について教えてください。

服部様 : 以前から定型業務が多かったのですが、それが浮き彫りになったのはコロナ禍に入って、社員各人の負担が増えたからです。

当時の飲食業界は本当に大変だったと思います。
御社ではどのような状況に置かれていたのでしょうか?

服部様 : 外出する人が減って飲食店の業績が落ちる中で、当社の売上も減少しました。ただ、売上の「量」が減ってもそれに関わる業務工数が減るわけではありません。さらに本社内においては出社人数の統制もあり、1人にかかる業務負担がとても多くなっていたんです。いつ終わるとも見通しもつかない中、経営面で全社的に一人一人の生産性をもっと上げなければならないという課題があり、当時の経営戦略本部主導のプロジェクトとしてRPAツールの導入を検討しはじめました。

RPAのプロジェクトでは、情報システム部様からEzAvaterを推薦していただいたと伺いました。
EzAvaterを知ったきっかけは何でしたか?

田中様 : 情報システム部ではプロジェクトの始動以前から、最新の動向として今後重要になるであろうRPAに注目していました。EzAvaterを知ったのは、RPAツールについて調べていたタイミングで、ちょうどソトラさんからお電話でアプローチをいただいたのがきっかけですね。

RPAツールの選定では、どのようなことを重視しましたか?

秋山様 : RPAのプロジェクトにおいて重視したのは、何よりもRPAの操作性ですね。わかりやすさ、使いやすさ、作りやすさです。それぞれの社員のITリテラシーのレベル感が異なるので、できるだけ「自分でも作れそう!」と思ってもらえることを重要視していまして、EzAvaterなら使いこなせそうな感触があり、選定しました。

“プロジェクトメンバー+ソトラによる充実の導入支援”

EzAvaterの導入については、どのように進められたのでしょうか?

秋山様 : プロジェクト以前に、はじめに情報システム部で導入しました。部内での業務は、あまりRPAへの置き換えに向いていなかったので、営業管理部と連携して毎日行う売上実績のデータ作成をシナリオ化したのが第1号となりました。

連携してのシナリオ作成は、お互いにメリットがありそうですね!他の部署とも順に進めたのでしょうか?

服部様 : 情報システム部だけで導入されていた時はプロジェクトが立ち上がる前でしたので、実は本社部門で別の海外製RPAツールを使っていたんです。ただ、EzAvaterと比べるとちょっと使い方が難しくて、一部画面が英語表記なところもあって、利用する人が限られている状態でした。ただ複数人・複数拠点で使えるRPAツールというのが選定における必須条件でしたので、ちょうど選定時期にEzAvaterで新しく複数名利用を想定した製品のフローティングライセンス版がリリースされたことをきっかけに、情報システム部から1年遅れて、本社全体でのRPAプロジェクトの展開が本格化しました。

社内での研修や教育の機会というのは、設けられたのでしょうか?

服部様 : 5、6回ほど社内での操作レクチャー会を、情報システム部に準備してもらいました。「Excelでここに文字を打ちたい時はこのシナリオを」とか「ブラウザの操作であればこういう感じ」といった、本当に基本的な作り方です。

操作レクチャー後の、実業務に合わせたシナリオ作成段階についてのフォロー方法について、どういった手法を取られたのかお伺いしたいです。

服部様 : 自動化したい業務をあらかじめピックアップしてもらっていたので、レクチャーを受けた人を中心に、なるべく触る頻度を多くしてもらいながら、ひたすら作ってもらう感じでしたね。質問については、常に情報システム部が答えてくれる環境を整えていました。

秋山様 : 問い合わせについては、内線電話でも受けていましたし、メールでも来てましたね。グループウェア上にRPA専用の問い合わせポータルサイト(クラウドツールTrello)をあらかじめ作っておいたので、メンバーとの日常的なやり取りはそちらを使うことも多いです。問い合わせや質問を受けたり、逆にこちらから周知したい連絡事項を伝えたりしていますね。あとは定例のミーティングを設けていたので、そこで情報交換も行いました。

導入後に、業務の自動化以外で感じたメリットや気づきなどはありましたか?

服部様 : 自動化する前の計画を立てる段階で、業務フローを見直したり書き出したりしていたのですが、RPAを使わず別の作業方法で進めるという結論になった業務もありました。では、効率化できなかったかというとそうではなくて、新しい観点から見直すことで以前よりも業務フローが簡素化されるケースも多く、「これならRPAなしでも大丈夫」となったパターンが複数ありました。システム化、RPA化を使わない業務でも効率化につながったので、副次的な効果がありましたね。

EzAvaterの導入において、ソトラからの支援はお役に立ちましたでしょうか?

秋山様 : 問い合わせを受ける中で、私自身もソトラさんに問い合わせや要望を次から次へと送っておりましたが(笑)、コミュニケーションツールにはチャットワークを使っていまして、そこで問い合わせればすぐに返信をくださって、非常に助かっています。当社の環境では遠隔地からRPA用のサーバーにアクセスする必要があったのですが、リモートアクセスのツールもソトラさんがオプションで用意していたので、ご提案いただいて採用し、システム環境のセットアップでも手厚くバックアップしていただきました。

服部様 : 先ほどソトラさんとの連絡はほぼチャットという話がありましたが、返信は他社と比較して早い気がしますね。チャットの回答には複数の担当者さんにご対応いただき、バージョンアップの連絡や質問の回答をいただいています。予算を考慮した契約プランの相談や、こちらの声を積極的に取り入れてくださったりするのもありがたいですね。

“情報システム→本社→グループ会社へ活用を進めることでスムーズな導入に”

EzAvater については、本社展開の翌年にはグループ会社でも展開されたと伺いました。その流れについて、教えていただけますか?

服部様 : 当社の組織は、本社機能を持つプレコフーズと他のグループ会社に分かれているのですが、各グループ会社のコーポレート部門や販売促進の一部はプレコフーズが担当しています。この販売促進などを担当している部署が積極的にRPAを使ったことで、グループ会社でも間接的にRPAが作成したデータを使うようになっていたんです。これが呼び水となりました。

既にEzAvaterが身近にある状態だったんですね。グループ会社への導入に当たり、技術的・心理的ハードルなどはありましたか?

服部様 : RPAは自然に業務に入っていたので、「ぜひうちでもやりたい」という声のほうが大きかった印象ですね。各事業所単位で行う事務にも共通する業務があるという話は聞いていたので、ぜひグループ会社でも展開したいと考えていました。導入もスムーズにできましたし、良い結果に結びつきました。

グループ会社を含めての全体的な活用状況はいかがでしょうか?

秋山様 : 本社と同じく、グループ会社でも皆さん自分で作ってくれていますね。対象にできる業務がない部署もあり全部署まんべんなくではありませんが、積極的な人たちからは毎日差し替えや追加のリクエストが来るので、問い合わせの量は凄まじいです(笑)。大変ではありますが、多くの方に触れていただけた方がうれしいですね。

グループ全体でうまく取り組めているのは、振り返って何がポイントだったとお感じになりますか?

田中様 : やはり、導入支援体制を明確に示したことが一番重要だったと思います。具体的には、今回RPAを導入するにあたって、情報システム部が主導せずに、社長室にプロジェクトの音頭を取ってもらうことにしました。情報システム部で主導していたら、きっと「こういうシナリオを作成してほしい」という依頼型のスキームになって、待ち行列を作っていたのではないかと思いますね。そういった理由から情報システム部は後方支援に徹することが良かった点だと考えています。

“活用実績が一番の説得材料に。10時間/月以上短縮の業務も多数”

グループ会社へ展開する際に、各会社の役職者やマネージャーとの関わり方も色々とご苦労があったかと思うのですが、工夫された点はありますか?

服部様 : 効率化の様子を逐次見えるように示すのは難しいので、一番確実だったのは数値データですね。本社の皆さんが取り組まれる中で、効率化した時間を集計して提示しました。トータルで何百時間という時間短縮になっていたので、そこからさらに時給換算して金額として提示して「実際にこのくらい効果がありました。ぜひ導入してみませんか?」という流れで持っていきました。EzAvater導入事例_削減時間_プレコフーズ

ひとつの業務だけで月に10~20時間も短縮できるとは、すばらしい成果ですね!
RPAを導入する業務の選定など、活用のコツがありましたら教えてください。

服部様 : 皆さんロボットに任せたいと思うと、張り切って時間のかかる業務を最初から最後まで、ドーンと任せるような超大作を計画されるのですが、実は小さな業務をたくさん作って動かした方が効果が高いんですよね。大作もすばらしいですけど、シナリオを作るにも試行錯誤が必要なので、どうしても時間がかかってしまいます。5分とか10分の業務で十分なんです。日次のような、頻度が高く細かな業務から自動化に取り掛かっていくと、小さな積み重ねでかなりの効率化につながります。

その他にも、RPAツールを導入して効果的だった業務はありますか?

秋山様 : 最も効果が高かったのは、基幹システムからのCSVダウンロード業務ですね。RPA導入前は毎朝業務開始してから、必要な部署、会社がそれぞれシステムにアクセスして必要なデータをダウンロードしていました。しかもダウンロードするデータによっては完了まで数時間掛かることもあって、相当非効率な状況でした。そこで、利用ユーザーの要望をまとめて、CSVダウンロード業務を集約して、RPAに実行させる運用に変更した結果、今は業務時間外の早朝5時から2~3時間かけて順次RPA がデータを準備してくれています。結果として、皆さんが出社した時には、指定の場所にデータが置いてある状態になったことで、劇的に工数が下がりましたね。

お話を伺っていても、かなり活用いただいている印象ですが、稼働環境はどのようにされていますか?

秋山様 : 今現在、30業務以上のシナリオを3台の実行機と3台の開発機で稼働しています。実行機はかなり細かくスケジュールを組み込んでありますが、もう稼働パソコンが足りなくなりそうなので追加予定です。

“RPA ツールを活用できるヒト・業務・拠点を広げて、より積極的な活用へ”

本日はありがとうございました。
最後に、今後のEzAvater 活用における展望や要望があればお聞かせください。

服部様 : グループ会社では似たような業務を行っていることも多いので、各社で共通の業務については1つのシナリオを共有で使えるような、効率化の度合いが高いものをもっと増やしていきたいですね。イメージはもうできているので、今年はそれを重視してやっていきたいポイントです。

秋山様 : グループ内からいただく問い合わせの中には、かなり積極的に「こんなことをしたい」「これはできないだろうか?」という要望が出てきています。EzAvater以外の部分も組み合わせる必要があるので、もっと環境面を整えていきたいです。
他にも、裏方に徹することで受け身のスタイルになっている状態なので、そろそろ情報システム部からも発信を増やして、刺激を与えられるようになっていきたいです。まだあまりやっていない人たちにも触れてもらいたいですし、もっと広めていって、もっと使ってほしいですね。

EzAvaterをトコトン活用いただいており、サービス提供者として冥利に尽きるお話でした。引き続きより多くの方にご活用いただけるよう、当方からも支援してまいります。
本日はありがとうございました!

page top