RPAの真実 解約・リプレースが相次ぐRPA解約理由とは

2022.12.9

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RPAツールの契約を解約・リプレースする企業が増えていると言われています。当社にも他社製品からのリプレースをご検討中のお客様からのお問い合わせが増えています。今回は、リプレース検討中の企業様やRPAツールを解約した方からお聞きした解約理由や背景についてご紹介したいと思います。これからRPAを導入しようとご検討中の皆様の参考になれば幸いです。

よくある解約理由と解決策

ここ1~2年は中堅・中小企業様がRPAを導入されるケースが多く、その多くが自社でシナリオを作って運用しようと検討されています。

今回は、中堅・中小企業様の解約理由4つと解決策についてご紹介します。

【よくある解約理由】

1.忙しくて業務自動化シナリオを作れなかった
2.難しくて業務自動化シナリオを作れなかった
3.業務自動化には成功したが費用対効果が見合わなかった
4.自動化対象の業務がシステム化されRPAツールが不要となった

1.忙しくて業務自動化シナリオを作れなかった

「忙しくてシナリオが作れなかったのでRPAは解約しました」という方にRPAの担当者数をお聞きすると、殆どが「1人」と回答されています。

問題は担当者1人にシナリオ作成や運用を任せたことにあるようです。

RPAツールの多くはサブスクリプション契約となりますので、契約期間中に成果がでなければ解約するのは必然です。

解決策は、『シナリオ作成やRPA運用を1人に押し付けないこと』です。1人の担当者が忙しいと業務自動化が進まないという状況にならないようにする必要がありそうです。また、ご担当者にとっては業務自動化という業務が追加されることになるため、業務を他の方と分散するなど周りの方の協力も不可欠です。

RPAツールを導入しても利用しなければ何も効果はありませんので、導入前に推進体制をご検討いただくことをお勧めします。

RPAの全社展開についてはこちらも参考にしてください。

2.難しくて業務自動化シナリオを作れなかった

これも典型的な失敗例のようです。
『〇〇ツールは有名なので安心だ』『導入事例も多いので大丈夫だろう』ということで中堅・中小企業が知名度の高いRPAツールを導入するのはお勧めできません。

有名なRPAツールは良くないという訳ではありません。一言でRPAツールと言ってもプログラミング知識がなければ使いこなせないものやIT知識のない方でも利用できるものまで様々な製品が存在します。重要なのは使う方にあった製品を選択することです。

有名なRPAツールを導入された企業の多くは比較的企業規模が大きく、シナリオ作成や運用を外部委託している企業の割合が多いので、自社のRPA推進体制にあっているかを確認しましょう。

中堅・中小企業様の多くは自社運用を希望され、プログラミング経験者ではない方が利用する場合が多いと思いますので、機能や性能、導入実績などよりも実際に操作して自社運用できそうな製品を選定することを強くお勧めします。使いこなせないツールを選択しないように気を付けてください。

RPAツールの選び方については、こちらも参考になるでしょう。

3.業務自動化には成功したが費用対効果が見合わなかった

こちらの解約理由は「1.忙しくて業務自動化シナリオを作れなかった」と同じく1人でRPAを運用されている企業で多い解約理由の一つです。

社内で活用を広めていく方法にも課題があるようです。RPAの活用を広めようと「RPAで自動化したい、または、自動化できる業務はありませんか?」と社内に確認したが、「特にない」という回答が多く活用が広まらなかったという声をよく聞きます。

もし皆さんがRPAを良く知らない場合、同じような質問をされたらどのように回答しますか?

・RPAって何?
・RPAって業務を自動化できるらしいけど、具体的に何ができるの?
・面倒なことに関わりたくない
・私の仕事をロボットに取られてしまうかも

などのようなことを思うかもしれません。

ではどうすればいいのでしょうか?やはりコンサルタントに依頼して自動化するべき業務を選定してもらった方がいいのでしょうか。

必ずしもコンサルティング費用を捻出できるとは限りません。コンサルティング費用を捻出できないという場合は、多くの方にRPAを体験していただき、感覚的に理解していただいた上で業務を選定することをお勧めします。

業務を熟知しているのは現場の方であり、現場の方がRPAでできることが分かれば自社で自動化可能な業務を選定できるようになります。

無料でRPAを体験でき、お試し期間中に無料トレーニングを受講できる製品もありますので検討してみてはいかがでしょうか。それでもRPAで自動化できることはないという結論になる可能性もありますが、試してみる価値はあるでしょう。

RPAで自動化したい業務が見つからないときはこちらもご覧ください。

4.自動化対象の業務がシステム化されRPAツールが不要となった

こちらも3.と同様にRPAの活用が広がらなかったことが原因のようです。RPAツールは様々な業務を自動化できることがメリットの一つです。特定の業務だけを自動化するのであればRPAではなく、システム開発会社に相談した方がよい場合もあります。

例えば、セールスフォースと基幹システム間のデータ連携のためだけにRPAを活用していたとします。セールスフォースや基幹システムのAPIなどのインタフェースを活用するプログラムを作成してもらえばRPAでなくても実現できます。

RPAツールの特徴の一つとして様々な業務を自動化できることがあげられます。セールスフォースのデータを定期的にダウンロードし、営業進捗管理表を作成し経営者や部門長にメールを自動送付したり、情報システム部門が毎日実施している社内システムの健全性確認作業を自動化したり、アスクル・楽天・アマゾンなどのサイトから備品の価格を調べ、比較表を作り、調達部門の方にメールを自動送付したり、銀行のサイトに定期的にログインし、入金があれば経理担当者にメールでお知らせするなど、RPAであれば様々な業務を自動化できます。

一つの業務を自動化するためだけにRPAをご検討されている方はRPA以外の実現方法も一度ご検討いただくことをお勧めします。中長期的にはRPAの方が割高になる可能性もあります。

まとめ

RPAを解約した中堅・中小企業の方々からよくお聞きする4つ理由とその原因をご紹介させていただきました。

失敗原因を知ることが成功への近道になることもあります。RPAの導入を検討されている中堅・中小企業にとってヒントになりそうな部分を4つにまとめてみました。

【運用体制】
1人で運用しない。複数名でシナリオを作成し、運用していく体制を整える。
忙しくても業務自動化がすすめられる体制を整える。

【ツール選定】
実際に操作し、自社運用できそうな製品を選ぶ。知名度や導入実績、機能数などで選定しない。

【自動化対象業務の選定】
RPAを操作したことがない人に自動化できる業務をヒアリングしても期待した回答が得られないので、多くの方にRPAを体験してもらい、感覚的に理解を深めてから業務選定を開始する。

【その他】
一つの業務の自動化だけであればRPA以外の実現方法も検討する。

いかがでしょうか。自社に優秀なエンジニアがいて、その方がRPAを使った業務自動化を推進していくリソースが十分あるという場合は、本コラムの内容は全く当てはまらないと思いますが、そのような企業は非常に少ないと思います。本コラムが皆様にとって少しでも参考になれば幸いです。

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ペンネーム アバ太

EzAvaterで事業を始めた人。1児のパパ。

趣味:ロードバイク ヒルクライム
悩み:家の近くに山が無いこと
好きな言葉:志定まれば、気盛んなり
好きなキャラクター:
鬼滅の刃 善逸
キャプテン 谷口

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