連載コラム 第2弾「絶対知りたい!RPAメーカ社員が作ったロボットを一挙公開」

2022.3.28

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「RPAツールメーカの社員として、RPAを使いこなすのは当たり前!」
本コラムは、連載コラム「絶対知りたい!RPAメーカ社員が作ったロボットを一挙公開」の第2弾です。第2弾では、筆者が個人的に「作ってよかった!」というロボットを厳選してご紹介します。

今回のロボット作成者ご紹介

ロボットの内容をご紹介する前に、筆者のITスキルを簡単にご紹介します。

今回の筆者のITスキル

・文系出身の営業職
・PCを使った授業(統計学)でPC操作ができず4年連続単位を取れなかった経験あり
・Excelのマクロやプログラミングは未経験

RPAに触れるまで、条件分岐や繰り返し処理、変数、関数を全く理解していなかった筆者が自力で作成し、本当に効果を実感した自動化シナリオをご紹介します。

年賀状住所録のデータ移行で年に一度の大がかりな業務を自動化

一つ目は、年賀状住所録のデータ移行を自動化した事例です。

これまで利用していた年賀状の宛名印刷ソフトは、宛名データを外部に出力できない仕様であったため、他のソフトやサービスに移行できず、毎年、古い宛名印刷ソフトを使い続けていました。

他のサービスを利用するには2000人以上の宛名データを手動で一つ一つコピーし、Excelに張り付け、宛名一覧を作る必要がありました。

宛名一覧さえ作ってしまえば、年賀状のデザインを選ぶだけで両面の年賀状印刷が完了する便利なサービスに移行できるため大幅な時間削減が可能となります。

今回は、この古いソフトウェアの宛名データをExcelファイルにコピー・ペーストする業務をRPAを使って自動化してみました。

【手動で実行した場合の操作手順】

操作手順は以下のとおりです。

①古い宛名印刷ソフトの宛名一覧から会社名、氏名、連名1、連名2、郵便番号、住所1、住所2などのデータを一つ一つコピー
②Excelファイルの所定の場所に一つ一つ貼り付け
③全ての項目をExcelに張り付けるまで繰り返す

手動で一人分のデータをコピー・ペーストする所要時間は約30秒でした。単純な作業ですが、2000人分のExcelデータの作成するには1000分(16時間以上)かかかる計算となります。休むことなく、間違わずに16時間も作業をし続ける計算となります。

RPAのシナリオ作成時間は約20分、動作チェック20分、合計40分で自動化できました。

シナリオ作成時に使った機能としては、画像認識、TABキー、Enterキー、Ctrl+A、Crtl+C、Ctrl+Vのキー操作、繰り返し処理(人数分繰り返す設定)だけです。

簡単な機能だけで、16時間かかる作業を40分のシナリオ作成作業で完全自動化することができました。

宛名一覧の作成を自動化したことで、古い宛名印刷ソフトから便利な年賀状印刷サービスに移行できたため、来年からは年賀状印刷は30分程度に短縮されることになるでしょう。個人的には非常に嬉しい効果です。

毎週の営業報告資料作成の自動化

2つ目にご紹介するロボットは毎週の営業進捗報告資料を自動作成するロボットです。特にマネージャ職の方にとっては負担軽減になります。
具体的にはSFA(Sales Force Automation)ツールにログインし、自部門の売上や粗利などのデータをダウンロードして、売上や粗利の増減や新規受注案件、新規登録案件などをExcelにまとめる業務です。この集計結果を更にPowerPointに張り付け、毎週の営業進捗会議で発表しています。

業務の手順は以下のとおりです。

①SFAにログイン
②SFAで必要なデータに絞り込む
③CSVファイルとしてデータをダウンロード
④Excelシートにデータを貼り付け

今回のロボットの利点は、業務時間短縮ではなく、本来やるべき事に集中できることです。売上や粗利などは重要データですが、データ集計や発表資料の作成に時間をかけていても何も改善しません。集計済みのデータやお客様との会話で得られた情報などから、先のことを考える事に集中できることが大きなメリットだと感じています。マネージャは状況を判断し決断する立場にあるため、正確な情報が常に手元にあるべきだと考えています。データ集計に時間を取られ、決断をするための考える時間が少ないという方には少しでも参考になれば幸いです。

まとめ

今回ご紹介したロボットはいかがでしたか?年末の忙しい時に大幅に時間を削減してくれるロボットや、自分がやるべき事・考える事に集中するために業務を自動化した事例をご紹介しました。
どちらの事例も簡単なシナリオを作ることで「自分の時間を使いたくない業務を自動化」した事例です。

「定型業務の自動化」を目的にする方が多いと思いますが、「自分がやるべき事に集中する」目的で検討するのも一つの考え方だと思います。人それぞれ、自分の時間を使いたくない仕事があるのではないでしょうか。自分でシナリオを作成できると「自分の時間を使いたくない業務」の一部を自分で自動化でき、本当に便利です。今回ご紹介した事例が少しでも参考になれば幸いです。

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ペンネーム アバ太

EzAvaterで事業を始めた人。1児のパパ。

趣味:ロードバイク ヒルクライム
悩み:家の近くに山が無いこと
好きな言葉:志定まれば、気盛んなり
好きなキャラクター:
鬼滅の刃 善逸
キャプテン 谷口

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